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待機児童の報道について

2016.04.17幸代のひとりごと

 近頃保育園の待機児童についての報道をよく目にします。本当に深刻な問題ですよね。でも、その中で気になるのが「入りたくても入れない児童」という表現です。その言い方を聞くたびに引っかかります。「誰が?」きっと、ほとんどの子供達はお母さんの元を離れて保育園に入りたいとは思っていないでしょう。一方、預けるお母さん達の多くも、預けると決める時に悩んだ末に下した決断であろうと思います。

  子どもは、3才までは、お母さんが居て、友達も居て嬉しいという時期、4才からはお母さんが居なくても友達が居たら嬉しいという時期だと思います。一昔前の幼稚園は2年保育でした。本来子供の成長からすると適切であったと思います。しかし、近年

○ お父さんの収入だけでは家計が立ち行かない。

○ お母さんの仕事上のキャリアが育児で中断される事によって、大きくマイナスをうけることになる。

○ お母さんが精神的または体力的に子供と一日かかわっている事がすごく負担になる。

等の理由で、保育所を必要とする家庭が増えています。ですから、女性の生き方や家族の有り方が多様になった現代において保育所はありがたい存在です。わが家も、二人の子供が断乳後からお世話になりましたし、保育所の良い面もありました。

  しかし、幼い子供は、お母さんの元を離れて「保育所に入りたい」とは思っていないと思います。お母さんの存在は、子供にとってとても重要な位置を占めます。ある本に書いてありました。お母さんが悲しいという状況にいたら、あなたも悲しいですかと聞かれた子供の90%以上が悲しいと答えました。お母さんが楽しいと感じていたら、あなたも楽しいと感じますかという質問に対して、やはり90%以上の子供が楽しいと答えました。ところが、お父さんが悲しそうだったらあなたも悲しいですかと聞かれた子供の90%以上は、そうは思わないと答えました。お父さんが楽しそうだったら、あなたは楽しいと思いますかという質問には90%以上の子供がそうは思わないと答えていました。幼い子供達が安心してお母さんと過ごせる時間を確保出来る世の中になれば良いなと思います。「一億総活躍」というなら、こういう事も踏まえた上で語ってほしいです。「入りたいのに入れない」といかにも幼い子供が望んでいるかのような表現は、一見女性の味方を装いながら、女性を単なる労働力としか見ていないように思えてなりません。

  そして、お母さん達、あなた達は会社に望まれている以上にもっともっと重要な存在として子供達に望まれているのですよ。子供の事も含めどう考えても保育所に預けるのが「わが家にとってより良い選択」なら、子供にも「一緒に頑張ろうね!」と伝えて、前を向いて進んでください。