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体温を上げて免疫力を上げることと母乳育児

2021.01.11幸代のひとりごと

授乳中の赤ちゃん 「体温を上げると免疫力が上がる」最近よく言われていることです。体温と免疫力には大きな関係があります。

 血液の成分である白血球は、体内を循環し、ウイルスや細菌などの異物を速やかに見つけ、繁殖を抑えることで病気になるのを防いでくれています。しかし体温が低いと血のめぐりが悪くなり、体に侵入して来たウイルスや細菌などが、白血球に見つからない内に増殖してしまい、発病しやすい状況になってしまいます。また、血のめぐりが悪いということは、体を構成している約60兆個の細胞それぞれに栄養や酸素が行き渡りにくく、老廃物が溜まりやすい状態を作ってしまいます。「冷え症」というのは病気とまでにはいってませんが病気になりやすい体質になっているということなのです。

 そこで、体温を上げるためには、・適度な運動 ・体を温めるものを食べる ・早寝早起き ・お風呂につかる ・体を冷やさないなどが有効です。

 ところで、「母乳育児とはどういう関係があるのか」ということですが。母乳1mlは何mlの血液から造られていると思われますか?答えは約500mlです。血液約500mlが体から乳腺房に流れ、その中の1mlの成分が母乳となり残りの約499mlは再び体に帰って行くのです。

 赤ちゃんは生後4ヶ月頃からは、1回の授乳で100ml程度飲むので、1回の授乳の約20分間にお母さんの体は500ml×100=50Lの血液が体を巡ることになります。つまり、お母さんの体の血のめぐりが良くなり、体温が上がります。一方、赤ちゃんの方は、ゴックン、ゴックンと大きく顎を動かして母乳を飲むことは、すごくいい運動になり、赤ちゃんの体はポカポカと温まります。特に夏などは、汗だくになりながら飲んでいます。

 赤ちゃんは、体温の下がりやすい夜中も3時間毎に母乳を飲むことで、体温を上げているのです。そして、乳房の調子が良く美味しい母乳の時ほど大きく顎を動かし、ゴックンゴックンと全身運動になります。

 また、調子が良くて美味しいオッパイを造るための生活は、体温を上げるための生活と同じです。早寝早起き、適度な運動、体を温めるものを食べる等々。つまり、母乳育児をすることでお母さんの体も赤ちゃんの体も体温が上昇し、免疫力が上がるということです。お母さんと赤ちゃん、二人の健康のために母乳育児は役立っていますよ。

こちらの記事もご覧ください。「免疫力の低下を防ぐ授乳中の睡眠の取り方」