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爆笑問題田中さんとお菓子と乳腺炎

2021.02.01幸代のひとりごと

フルーツのショートケーキ 先日お笑いコンビ爆笑問題の田中裕二さんが、脳梗塞とクモ膜下出血で緊急入院されました。脳梗塞もクモ膜下出血も、脳卒中という病気の一種です。脳の血管の一部が詰まったり、狭まったりしてそこから先の脳の組織への血流が悪くなり、脳の一部が死んでしまうものを脳梗塞と言います。脳の表面の血管が破れて脳の外側にあるクモ膜下腔というすき間に血液が溜まってしまって、脳が血液で覆われてしまうものをクモ膜下出血といいます。脳卒中にはもう一つ脳の内部の血管から出血する脳内出血があります。卒中とは卒然(突然)の中(あたり)という意味で、脳血管の異常によって急激に脳に障害を起こし意識障害、言語障害、半身麻痺など様々な症状が突然出た状態を言います。

 血管が詰まったり、破れたりする原因の多くは、高血圧症、高脂血症、糖尿病など生活習慣病が挙げられます。喫煙、肥満、飲酒、運動不足などにより血管の軟らかさが失われ破れやすくなったり、血液がドロドロとなり塊を作りやすい状態になったりして、ある日突然体のどこかで詰まったり破れたりする・・・それが脳の血管で起こると脳卒中です。

 田中さんはお酒もタバコも飲まないとのことですが、お菓子は大好きだそうで「お菓子王子」と呼ばれていたそうです。今回の病気の原因はそれだけとは限りませんが、お菓子の食べ過ぎによる、塩分、糖分、脂質の摂り過ぎは大きな原因の一つと言えると思います。

 この話が乳腺炎とどう繋がるかと言いますと、妊娠中やそれ以前からもお菓子が好きでよく食べていたお母さんは産後3ヶ月間ぐらいはよくおっぱいが詰まってしこりが出来たり、それが元で乳腺炎になることがあります。乳汁の塊が出来て、乳管のどこかに詰まりそこのところの乳汁が流れにくくなりしこりが出来ます。また完全にそこの乳管を塞いでしまうと、しこりが赤くなって痛くなり乳腺炎になることもあります。これはうっ滞性(乳汁がたまった)の乳腺炎です。(脳の血管と乳腺は構造が少し違うので、破れたり壊死したりするということはほぼ無いのですが。)

 「乳栓」といって直径1mmにも満たない乳汁の成分の塊が乳汁の流れを邪魔するのです。桶谷式の手技をしていると乳腺の組織の柔軟さが増し、滞っている乳汁の流れが良くなるので乳栓も出しやすくなるのですが、手技をしている間にも次々と何個も乳栓が出て来て、プツンと出てはまた詰まりを繰り返すこともあります。お菓子をたくさん食べていた人の血液や乳腺組織は、塊を作りやすい状態になっているのでしょう。そういう方が過去に何人かおられました。でも桶谷の手技を繰り返し受けて下さっていると、2ヶ月、3ヶ月経ちすると乳栓が詰まっても抜けやすくなり、次第に詰まる回数が減り、4~5ヶ月頃にはほとんど詰まらなくなっていきました。

 もちろん、手技だけではなくお母さんも食事や睡眠に気を付け、母乳もしっかり飲ませるという努力も功を奏したわけですが。

 ともあれ、お菓子の食べ過ぎによる塩分、糖分、脂質の摂り過ぎは、全身を巡る血液を通して全身に悪影響を与えると考えられます。お菓子は本来、嗜好品、「好きならば、元気な時にちょっと楽しむ物」です。

 田中さんの奥さんの山口もえさんはお料理が上手と聞きます。体に良い美味しいごはんをしっかり食べて、また元気なお姿を見せて下さい。お大事に。