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子供に時計を教える

2021.06.29幸代のひとりごと

 柱時計

 子供に時計を教えるのに適しているのは、何才頃だと思われますか?

 私は3才ぐらいが適齢期だと考えます。3才というのは右脳が発達している時期なので、形で覚えるのが得意な年齢です。アナログ時計の長針と短針の角度を形で覚える。数字と形で覚えるところから入ると覚えやすいです。3才ぐらいになると皆、おやつの時間の3時の形は覚えていたり、お昼の12時の形は何となく知っていたりしますよね。

 普段使う数字はたいてい10進法が多く、学校でも足し算、引き算は10進法です。でも、時計は12進法であったり、60進法であったりするので10進法の理論が身に付いてから、時計を習うとかえって解りにくくなりそうです。大人だって、デジタル時計を見て、「あと何分?」とか聞かれてもちょっと「う~ん」考えてからではないと答えられない時があります。

 私がちょうど3才ぐらいの頃のことです。昭和30年代のことですが、私の実家は丹波の田舎で当時、時計は家の中央の間(部屋)にボンボン時計が一つ柱に掛かっているだけでした。夕方、台所でご飯を作っている祖母が私に「今何時か時計見て来て」と頼んでくるのです。台所からは柱時計が見えません。私は時計のある部屋まで行って来て「おばあちゃん、長い針がここで、短い針がここやった。」と、腕を手旗信号のように動かして報告します。すると祖母が「わかった、4時40分頃やな。ありがとう。」と言ってくれるのです。そうやって時計の針の形と「何時何分」というのを覚えていったように思います。

 これは、公園に遊びに行く時などにも結構効果的で、夕方になって帰ろうと言っても嫌がってなかなか帰れない子も公園に着いて遊ぶ前に「5時になったら帰るからね。」「長い針が12で短い針が5のところに来たら帰るんだよ。」と時計の文字を差しながら約束をしておきます。そして、5時が近づいてきたら、「もう少しで5時になるよ。」と予告をして、5時になったら、時計を見せて「5時になったね。」といっしょに確認すると割合すんなりと帰ってくれたりします。

 日常の他の事でも、家のリビングなどに数字が大きめで読みやすいアナログ時計を掛けておいて、「〇時〇分になったら、何々しようね。」とか針の形を示しながら、子供の生活の中に時計を取り入れていくようにすると、時計が身近なものになり、読めた時の喜びも味わえると思います。