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母乳育児の悩みごとあるある

うちの子は噛むのが苦手です

赤ちゃんについて

手づかみ食べの赤ちゃん
「よく噛んで食べなさい」って、食事の時に子供たちに言ってませんか?噛むことは食べ物の消化を良くし、だ液の分泌を促し、歯を丈夫にします。でもこの頃の子供たちは噛むのが苦手なようです。

では、お聞きしますが、あなたは食事の時によく噛んで食べていますか?「はい!」と自信をもって答えた方は、たぶん大丈夫、子供たちもあなたを見習ってよく噛むようになるでしょう。

小さな子供たちがこの世で生きていく方法を学ぶには、お手本が必要です。言葉がよく分からないので、まず自分の身近な人のやることを見て「こうするんだな」と覚えていきます。いつも、食事の時に「よく噛んで食べなさい。」と教えてくれるお母さんやお父さんが食べている噛み具合や速さを見習って、「ああいう感じで食べることが“よく噛んで食べる”っていうんだな」と学んでいくのですよ。よく噛んで食べる子に育ってほしいなら、お母さんもお父さんも一緒に食べて、そのお手本を見せてあげて下さいね。

それから「噛みたくなる物を提供する」ということも大切です。「赤ちゃんは、歯がまだ完全ではないから噛めないでしょう」と思っている大人は多いですが、いえいえ、なかなか赤ちゃんの噛む力はありますよ。噛む力といっても「噛み切る力」ではなく、「噛み潰す力」がけっこうあります。生後6カ月ぐらいの赤ちゃんに指を噛まれたら結構痛い、ましてや1才頃になると前歯も生えて来ていてめちゃくちゃ痛いです。

特にしっかり母乳をゴクゴク飲んでいる子は、日頃顎をきたえてありますので噛まれると痛いです。歯が生えそろっていないので「噛み切る」は苦手ですが「噛み潰す」は出来ます。

生後7ヶ月頃になると歯ごたえのあるものが欲しくなり、ドロドロ、ベチャベチャは好まなくなります。大人が上顎と舌でグチュッと潰せるぐらいの物、例えば豆腐とか煮魚、軟らかめに煮た芋などは、形のある状態で食べさせてあげて下さい。

お坐りが出来るぐらいになれば、手づかみ食べをさせてあげて下さい。それ以前から手を出して自分の手で食べようとしてきたら、手にだし昆布や茹でた葉っぱの茎やアスパラの茎の方を持たせてあげてペロペロさせながら(その間に自分が食べる)時々スプーンで食べさせるようにすると一緒に食事が出来ます。

手づかみ食べのコツは「小さく刻まない」です。手に持ちやすい大きさ(つまむのではなく握る)の物をかじって食べるようにすることで噛む力がついてきます。小さく刻むとつまんで次々口に入れて噛まずにゴックンと飲み込みます。

大人でも軟らかすぎる物や小さい物より、噛みごたえがあったり、大きい物だったりした方が、自然と噛んでしまいますよね。ただしプチトマトやブドウなどのツルンとした丸い物は誤飲しやすいので切ってあげて下さい。

幼児さんのおやつも、パンなら中味より耳の方が、おせんべいも硬めの方が噛みごたえがあっていいですよ。

手づかみ食べについては、このカテゴリーの「離乳食を食べてくれない」 「手づかみ食べはいつ頃から始めるか?」の記事も読んで下さいね。